ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」は、2021年に注目されたトピックを深く掘り下げ、2022年に向けたカルチャーインサイトを紹介するTikTok What's Next Report 2022を公開いたしました。
TikTokのカルチャーインサイトを知る
10億人以上の人々がTikTokを利用した2021年、ユーザーはTikTokで喜びを見つけ、共有し、新しいことを学び、さまざまなコンテンツを創造して楽しみました。2021年は、私たちのコミュニティと文化だけでなく、ブランドがその両方においていかに重要な役割を果たしているのかについて、多くのことを学べた1年となりました。中小企業の創業者がコミュニティや職場、日常生活を覗かせてくれたり、飲食や美容をはじめ様々なブランドが新製品を発表するために面白い動画を作ったりと、TikTok上のブランドにとって記念すべき年でした。
TikTok What's Next Report 2022は、2021年に注目されたトピックを深く掘り下げたものです。 本レポートは、2021年にTikTokをマーケティング活用し成功した事例として、食品・飲料業界、音楽・エンタメ業界、美容業界のカテゴリーに関するインサイト、TikTokで成功を収めるための方法を特定するためのケーススタディ、さらなるアイデアを求めているブランドへのヒントで構成されています。コミュニティコマースの台頭から、楽曲・音源の重要性、クリエイターとの本格的なパートナーシップまで、2022年はTikTokにとってワクワクするような1年になりそうです。
「TikTok What's Next Report 2022」(日本版フルレポート)はこちらからご覧ください。
https://sf16-sg.tiktokcdn.com/obj/eden-sg/tpslsslojpt/WhatsNext_JP.pdf
コミュニティコマース
エンターテインメントとコマースの世界が今まで以上に密接に結びついた2020年、TikTokが商品やブランドの発表の場となったことによりコミュニティ・コマースは爆発的に広がりました。
TikTokは、新商品と既存の商品の双方に関する新しいショッピングトレンドを生み出し、文化的交流を促進しました。 TikTokを観察することにより、ブランド、クリエイター、コミュニティのエンゲージメントについて継続的に学ぶことができます。
TikTokユーザーの73%が、「他のプラットフォームと比べて、TikTokで交流したブランドにより深いつながりを感じる」と回答しており(2)、67%が、「買い物をしようと思っていなくても、TikTokに触発されてつい買い物をしてしまう」と答えています(3)。
<海外事例>
2021年、前年にTikTokの投稿を開始してから売上が急上昇したアイスクリームブランドの「Little Moons」がTikTokで話題になりました。「Little Moons」は、スクロールを止めるような興味を引くオーガニックコンテンツと、初期の成功を受けて開始した綿密なターゲット広告戦略の組み合わせにより、TikTokコミュニティの心を掴みました。
その中で、2022年は「TikTok Shopping」導入の最初の年になります。「TikTok Shopping」は、動画を『買い物が可能なエンターテインメント』に変える一連のECツールです。これらのソリューションにより、ブランド、売り手、クリエイターは、TikTok上で自然でダイレクトな購買体験の構築、商品のマーケティング、ECビジネスの運営を支援するツールを用いて、これまで以上に簡単にコミュニティ・コマースの力を活用できるようになります。
コミュニティコマースは今後も進化し続け、LIVE体験は、エンターテインメントへの欲求を満たし、新しい興味の発見、買い物の新しい方法を提供します。ブランドが楽しいエンターテインメントを提供する限り、私たちは、単なる興味だったものでも購買行動を起こさせるためのソリューションを提供し続けます。
音の進化
音はTikTokの体験に不可欠であり、ストーリーを伝える方法を革新している存在です。2021年のTikTokのトレンド曲には、人気アーティストからブレイクしたばかりのアーティストのものまで混在しており、TikTokコミュニティ並みに多様性があり、ジャンルも多岐に渡っています。
例えばNathan Evansさんの場合、誰も19世紀の海賊の歌を現代に聴こうとは思っていなかったはずですが、TikTokから生まれたこのシンプルな曲は、世界的に認知されるようになりました。たった一人が投稿したTikTokコンテンツが何世紀にもわたる伝統を復活させ、世界的に有名なミュージシャンも参加したことで、新しい聴衆を獲得しました。
TikTokでの音楽はプラットフォームを超越する傾向があり、TikTokユーザーの88%が、「プラットフォームで聴く音楽が、アプリ自体の体験の核心になっている」と回答(4)。人々はアプリを開いている時に耳にした曲を調べ、再生し、購入しています。このような消費者の行動は、アーティストとブランドの両方に新たな可能性をもたらすだけでなく、音楽を共有し、創造し、見つけるための新たな常識を生み出します。ブランドが音楽文化を前進させたいのであれば、アーティストを前面に押し出し、アーティストファーストで考えて行動することが重要です。
音楽は、TikTokのコンテンツをより好感の持てるものにするだけでなく、平均視聴時間を長くし、人々がコンテンツをスキップする可能性を低くします。また、音楽は気分に影響を与え、人々をよりポジティブな気持ちにさせます。調査によると、インストゥルメンタル音楽は最も強くブランドを想起させ、R&B、ポップ、ラップはブランドの好感度と最も関連性があるとされています。ブランドに合わせて特別に作られた音楽は、最も興味をそそり、クリック数を増やします(5)。
2022年には、没入型オーディオに傾倒し、サウンドブランディングを採用して個性的なサウンドを生み出す最前線に立つブランドが、TikTokコミュニティの心をつかむことになるでしょう。
TikTokクリエイターとの連携
TikTokのクリエイターたちは、典型的なクリエイティブ・ディレクターとは異なり、大胆な個性と文化やトレンドの専門性を持つパイオニアです。彼らはブランドのキャンペーン目標に対し、期待を超えるほどの成果を出すことを可能にします。まさに今、クリエイターを信頼し、その才能と影響力を活用する時期が訪れています。
TikTokでクリエイターと提携すると、TikTok固有の広告のビュースルーレートが193%増加し、クリエイターとのコラボレーションによるブランドコンテンツは、広告想起率が27%アップしたという実績があります。(6)TikTokのユーザー自身もブランドとクリエイターの提携に同意しており、ユーザーの62%が「ブランドが消費者とつながるためにはクリエイターが最適だ」と答えています。(7)
なぜTikTokクリエイターはそんなに効果的なのでしょうか?それは、クリエイターがTikTokを中心に生きているからです。つまり、彼らはTikTokのトレンド、コツ、そしてTikTok独自の共鳴コンテンツを作るためのテクニックを熟知しているということです。彼らの知見とユニークな動画は、忠実で、熱心で、信頼できるフォロワーベースにつながっています。フォロワーはクリエイターの意見を高く評価しており、強力なオーディエンスとなっています。
「TikTok Creator Marketplace」は、クリエイターとのコラボレーションに最適な場所であり、業界、予算、ビジネス目標に基づいてクリエイターを発見するための最適解です。また、ブランドは、自社ブランドに関する投稿を検索することで、自社製品を既に知っていて、愛用しているクリエイターを特定することができ、ブランドとの統合がネイティブで自然に行えます。「TikTok Creator Marketplace」を活用すれば、24の市場で10万人以上のクリエイターとつながることが可能となります。
ブランドにとって、新しいプラットフォームで居場所を見つけ、コミュニティを構築することは困難な場合があります。TikTokは2022年も、ブランドが創造性を発揮するための新たな方法に対して、継続的に投資し、多様なクリエイターとのつながりやコラボレーションを支援していきます。
<海外事例>
既にクリエイターとして成功を収めているパラアスリートのMilly Picklesさん(@millypickles1)のストーリーは、逆境を乗り越え、真の勝利を掴んだ例の一つです。
4年前、命にかかわる事故で下肢を失った彼女は現在、陸上競技のランナーとして練習に励んでおり、彼女がTikTokに投稿する率直で刺激的なコンテンツには、何十万人ものフォロワーがついています。
2021年におけるクリエイターとのコラボレーションは、ブランドは良い結果を得られるだけでなく、人や国の不平等やメンタルヘルスなどの問題に対して、積極的に役割を果たせるようになります。
私たちは、多くのクリエイターがこのプラットフォームで活躍し、ブランドとのコラボレーションによって新しい働き方や収入を得ていることを本当に嬉しく思います。
ブランドセーフティの構築
ここまで2022年のTikTokでのトレンドを予想してきましたが、TikTokの最優先事項は「コミュニティの安全を守る」ことです。
TikTokにおけるブランドの安全性を担保することは、コミュニティの安全性を保つことから始まります。私たちは、クリエイターやコミュニティの安全を優先することで、ひいてはブランドにとってもポジティブな環境を作ることができると考えています。
2021年には、TikTokコミュニティの安全性に対する当社の継続的な取り組みを反映した、さまざまなポリシー、製品、取り組みを導入することで、安全性に対する当社の責任を全うするよう努めてきました。たとえば、年齢に応じたプライバシーと安全性の設定、優しさを促進するツール、いじめに対抗するツール、誤った情報の拡散を抑制するツール、いじめに関する認識を高めるキャンペーンなどです。
また、TikTokのエコシステムに欠かせないブランドパートナーの意見にも耳を傾けました。私たちは、広告の表示場所をよりコントロールすることが最も重要であることを理解しており、2021年を通して、ブランドコンテンツが安全で適切なユーザーの動画の隣に表示されることを保証するために、広告主への提供を拡大してきました。そのためのソリューションとして、TikTok Inventory Filter、OpenSlate 、 IASやZefrなどを導入しました。
2021年には、Technology Coalitionへの参加、初のGARM Aggregated Measurement Reportへの参加、Brand Safety Instituteの理事会への参加、Trustworthy Accountability GroupによるグローバルなTAG Brand Safety Certifiedの取得など、TikTokのパートナーシップを拡大し、強化しました。パートナーシップは、私たち自身の活動に役立つだけでなく、最終的にはデジタル領域の利益や業界を前進させることにつながります。
コミュニティの安全性を守るために行っている措置についてコミュニティに情報を共有するために、私たちは、業務に関する前例のないインサイトを得て、業界で最も透明性が高く、説明責任のある企業となるよう努めています。2021年には、初の四半期ごとのコミュニティガイドライン施行報告書を2回発表し、先駆的なTikTok透明性センターのツアーを開催しました。また、以前に発表したロサンゼルスとワシントンD.C.の2つのセンターに加え、アイルランドに新たなセンターを設立することを発表しました。
私たちのコミュニティの安全性の担保に終わりはありません。 2022年に向けて、安全性、ブランドのためのソリューション、透明性、パートナーシップを優先し、クリエイティブな表現のためのより安全なプラットフォームを構築していきます。
TikTok上のブランドにとって、2022年が他に類を見ない年になることを約束します。コミュニティコマースの台頭から、ブランドがありのままのストーリーを伝える手助けをするTikTokクリエイターの急増まで、TikTokでビジネスを行うのにこれほど良い時期はありません。
本レポートの分析方法
TikTok For Businessは、2020年10月から2021年10月までのTikTokにおけるプラットフォームのパフォーマンスを基に、自社データを分析して包括的なインサイトをまとめました。分析により、大きく成長したカテゴリー、最も人気のあるカテゴリー、スポットライトを当てるべきと思われるカテゴリーを明らかにしました。また、信頼性の高い指標として、ハッシュタグに着目しました。各カテゴリーに相関性の高いハッシュタグを付与し、その総数を比較しました。このデータから、さらに一歩踏み込んで、総数と成長率に基づいてハッシュタグをさらに分析しました。その結果、過去1年間の各カテゴリーに関する発見が多くありました。このレポートに含まれる様々なカテゴリーを通じて、今年TikTokで何が起こったかを振り返り、2022年の成長の機会を垣間見ることができます。
TikTokマーケティングサイエンス参考文献
- TikTok Marketing Science Audience Understanding Research Clear M&C Saatchi社調べ
- TikTok Marketing Science Global Community and Self-Expression Study 2021 Flamingo社調べ
- TikTok Marketing Science US, Holiday Shopping Behavior Custom Research, Walnut Unlimited.社調べ
- TikTok Marketing Science Power of Sound Kantar社調べ
- TikTok Marketing Science European Music in Ads Research Hotspex社調べ
- TikTok Marketing Science European proprietary creative analysis 2021
- TikTok Marketing Science Native vs Creative Advertiser Content Research Mindlab社調べ