ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」を運営するTikTok Japanは、4月14日(水)にTikTokセーフティパートナーおよび有識者・関係省庁の皆さまにご参加いただき「第8回TikTok Japan セーフティパートナーカウンシル」をオンラインにて開催しました。今回は、「SNSを起因とする性被害の防止のために 〜対策編〜」として、性被害防止のためにTikTokができることや具体的な対策について、議論しました。


■TikTok安全への取組み 最新情報アップデート

まず、TikTokの最新の安全への取り組みに関して、ByteDance株式会社 執行役員公共政策本部長山口琢也より説明しました。青少年の安全な利用を強化するため、①未成年の保護を更に徹底する新しい機能を追加、②保護者の方がお子さんの利用を管理できる「ペアレンタルコントロール」機能の強化、③誹謗中傷防止の取り組みや機能の強化、④TikTok LIVEを活用した啓発活動「デジタル性暴力防止オンラインフォーラム」や「自画撮り被害の防止」「誹謗中傷の防止」をテーマとした座談会の実施、の4点について説明しました。

■基調講演

基調講演では東洋大学教授 桐生正幸先生による「日本のSNSを起因とした児童の性犯罪に至るオンライン上でのコミュニケーションとプロセスに関する研究」の報告をいただきました。研究結果から、犯罪が発生するまでに被害者と加害者の間で信頼関係を構築する「前期」、加害者が性的な写真や動画などを要求する「転換期」、加害者がより過激な要求をする「発展期」というプロセスがあることや、犯罪が起きるまでにSNS上でのコミュニケーションの場がオープンな場からDMなどのクローズドの場に移動していることなど、SNS上で起きている性犯罪の現状について解説をいただきました。



ディスカッション

基調講演、TikTokからの説明をふまえて、ご参加いただいたセーフティパートナーや関係省庁の皆さまを交え「SNSを起因とする性犯罪の防止のために 〜対策編〜」というテーマでディスカッションを実施しました。

その中で、最近の傾向や桐生先生の調査結果を踏まえさまざまな意見や具体的な対策についての示唆をいただきました。

<最近の傾向と対策の方向性の例>

  • 子供たちは、被害に遭っていても「何が性被害なのか」分かっていない場合があり被害者/加害者になってしまう。

    対策
    事前の予防策「何が性被害なのか」を教える
    事後の対策「どこに相談すべきか」を教える

  • 親・学校のように自分との関係性が近すぎると相談できないこともある。先生は忙しいし、と生徒が遠慮することもある。

    対策
    斜め上の第三者(身近だけど近すぎない、少し年上の人・NPOスタッフなど)が、子供たちにとって有効な相談場所となり得る。

  • TikTokが、そのような信頼できる専門知識もある大人(NPO・専門家)と出会える場所になれると良いのでは。

本日のディスカッションを通じて明らかとなった対策について議論のみに留まることなく、具体的な対策の検討をすすめ、安全なSNSの利用のための各種取り組みを推進してまいります。

TikTokは、これからも業界・団体の垣根を越えて皆さまとますます協力・連携し、青少年をはじめとした幅広い世代の皆さまに安全に安⼼してTikTokをご利⽤いただけるよう取り組んでまいります。


「第8回TikTok Japan セーフティパートナーカウンシル」開催概要

■日時:2021年4月14日(水)15:30 - 17:00

■開催形式:オンライン

■式次第:

(1)TikTok安全への取組み 最新情報アップデート

(2)基調講演「日本のSNSを起因とした児童の性犯罪に至る オンライン上での

コミュニケーションとプロセスに関する研究」ご報告:東洋大学教授 桐生正幸先生

(3)ディスカッション「SNSを起因とする性被害の防止のために〜対策編〜」をテーマに、有識者、関係省庁の皆さまと意見交換を実施

■出席者(順不同/敬称略)

・東洋大学 社会学部教授 桐生正幸

・TikTokセーフティパートナー:

 特定非営利活動法人 国際ビフレンダーズ 東京自殺防止センター

 NPO法人ストップいじめ!ナビ

 認定特定非営利活動法人カタリバ

 認定特定非営利活動法人育て上げネット

 特定非営利活動法人OVA(オーヴァ)

 認定NPO法人3keys(スリーキーズ)

 TDU・雫穿大学

・安心ネットづくり促進協議会

・総務省

・ByteDance株式会社 執行役員公共政策本部長 山口琢也