ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」と『ブルーピリオド展~アートって、才能か?~』がコラボ開催した「ブルーアートオーディション」の審査結果を発表いたします。

4月29日~5月29日で開催した「ブルーアートオーディション」には、数多くのTikTokクリエイターから多数ご応募いただき、計6名の作品が入賞しました。

入賞者には、6月18日(土)から寺田倉庫 G1ビルで開催予定の展覧会『ブルーピリオド展~アートって、才能か?~』にて、作品展示や作品のグッズ化などの機会を提供します。

ぜひ会場へ足を運んでいただき、オーディションを勝ち抜いた6名のTikTokクリエイターの作品をご鑑賞ください。


■受賞クリエイター作品

グランプリ

作家名:Tsubaki TAKEDA

作品名:スイソウ

TikTokアカウント:@oil00lio

準グランプリ

作家名:加藤雅貴(数式の美術館)

作品名:Triangulation of “Girl with a Pearl Earring”

TikTokアカウント:@sushiki_kato

作家名:ソウサイ

作品名:「荒れ狂う世界」

TikTokアカウント:@sosai0623

入賞

作家名:アンジュマン

作品名:朝活その1 瞑想

TikTokアカウント:@angeman07

作家名:touta

作品名:無重力空海

TikTokアカウント:@touta_tot_

作家名:桜木華那

作品名:葛藤

TikTokアカウント:@sakuragi_hana


審査員 遠山正道氏 コメント

今回のブルーアートオーディションは、TikTokを通じて公募し、TikTok上で作品の応募、解説を加えるという一風変わったスタイルをとった。そのためということもきっと大いに影響し、通常のコンテンポラリーアートとは全く異なる作品群が連なった。

一通り審査を終えての第一印象は、正直戸惑うものだった。

簡単に言えば、現代アートというよりも、日常のデザインやイラストに寄ったものと言おうか。

その中で、ぐっと引き込まれたのが、グランプリを受賞したTsubakiさんの作品群である。未だ絵にも言葉にもならない、しかし内に渦巻くナニモノかを何とかはき出そうとする、もがきのように映った。

準グランプリのソウサイさんの「荒れ狂う世界」もまた、見つけ出した形状を散らし、寄せ、消して。作者のあがった息が、なんとか治まったところを見たような気がした。

何百年も綿々と続く彫刻や油画が今も現代アートの中心であり、美大はそのメディウムによって分科され教育される。

一方で、我々の生活はコンピューターやネットなどその技術の進化によって有史以来の激動の渦の中におり、表現やその媒体も激変している。

本来、アートが「表現の活動」だとするならば、そのメディウムの選択は限りなく広がり、表現そのものも大きく変容して然るべきであろう。

今回のオーディションは、言ってみればTikTokやスマホのインターフェイスそのものがメディウムであり、まさに同時代アートと呼べるのかもしれない。

事実、受賞作品を含めた多くは、最終的な一枚の作品というよりも、その制作過程やそれを取り巻く音やつぶやき、動画の在り様など含めた総合的表現とも呼べ、その15秒程度の中に、否が応でも作家そのものが感じ取られて我々はコミュニケーションをすることになった。

作家の未熟さ、悩み、そんなリアリティ。

我々は、今日、現実的な新しいメディウム、日常の中の表現、生の作家たちと出会ったのだ、と教えられた。


■「ブルーアートオーディション」結果発表

特設サイト:https://activity.tiktok.com/magic/eco/runtime/release/62a6a9436b22de033b28b824?appType=tiktok


■『ブルーピリオド展~アートって、才能か?~』概要

会期:2022年6月18日(土)~2022年9月27日(火)

時間:土日・祝日10:00~20:00(予定)

会場:東京 天王洲・寺田倉庫G1ビル

入場料金(税込):一般2,000円 高校・大学生1,400円 小中学生900円

主催:ブルーピリオド展製作委員会


【ブルーピリオドについて】

山口つばさによる漫画。「月刊アフタヌーン」(講談社)にて連載中(コミックスは最新12巻が好評発売中!)。2020年にはマンガ大賞を受賞し、2021年にはMBS・TBS系列にてTVアニメ化。2022年3月に天王洲 銀河劇場にて舞台化を果たした。